2023/02/02
チームビルディング研修の目的・おすすめのポイント・手法を紹介
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チームビルディングとは
チームビルディングとは、組織のメンバーが目的達成のために段階を経て成長、進化して一つのチームをつくる過程のことを言います。
良いチームビルディングとはすなわち、良いチーム(目的達成のために効率的で生産的に機能するチーム)を作りあげるための一連のプロセスを表しています。
よく実施される手法としては、ゲームや課題、コミュニケーションを促進するためのワークショップなどを通して、モチベーションや生産性を向上させたり、連携を強化する取組があります。
チームビルディング研修のゴール・目的は?
チームビルディング研修というと、多くの場合、チームビルディングの考え方を理解し、実践手法を習得するための研修を指します。
考え方、理論講習においてはタックマンモデルが最も有名です。
また、実践手法を習得するためには、研修で実際にいくつかのチームを作り、具体的なチームビルディング手法を実践することが一般的です。
具体的な手法としては、テーマを決めてチームで発表やプレゼンテーションを実施する従来のグループワークが想像しやすいですが、近年は、ゲーム、エクササイズ、アウトドアアクティビティなど普段の業務とは全く異なる環境で行う手法も活用されています。
チームビルディングの理論「タックマンモデル」とは?
Tuckman model (タックマンモデル) は、チームビルディングのチームの一連のプロセスを表す理論の1つです。
これは、Bruce Tuckman が1965年に提唱したもので、チームの進化過程を形成期(Forming)・混乱期(Storming)・統一期(Norming)・機能期(Performing)・散会期(Adjourning)の5つの段階に分類します。
それぞれのステップには特徴的な特性があり、チームがそれらのステップを経て成長していくことを示しています。
形成期(Forming)とは?
「形成」とは、チームが結成される最初の段階のことを指します。
この段階では、チームメンバーは、お互いに自己紹介をし、共通の目標や目的を共有し、チームの趣旨や役割を理解します。
この段階では、チームメンバーは、お互いを信頼し、支援し合う関係を構築するために努力します。また、チームのリーダーシップや決定メカニズムも決まり始めます。
混乱期(Storming)とは?
混乱期(Storming)とは、チームが形成期を終え、共通の目標や目的を共有し始める段階のことを指します。
この段階では、チームメンバーは、それぞれの個性やアイデアを発揮し始め、チームの中で議論や論争が起こり始めます。
これは、チームの中で立場や意見が異なるために起こることが多いです。
この段階では、チームのリーダーシップや決定メカニズムが問題になることもあります。
この段階では、チームの中で信頼やコミュニケーションが低下し、チーム全体のパフォーマンスが低下することがあります。
統一期(Norming)とは?
統一期(Norming)とは、チームが混乱期(Storming)の段階を乗り越え、共通の目標や目的を共有し、チームメンバー間の信頼やコミュニケーションを改善し始める段階のことを指します。
この段階では、チームメンバーは、お互いのアイデアや意見を受け入れ、協力し合うことで、チーム全体のパフォーマンスを向上させるために努力します。
チームの中で共通のルールやプロセスが確立され、コミュニケーションや協力関係が改善します。
この段階では、チームのパフォーマンスが向上し、目標の達成に向けて努力が進められます。
機能期(Performing)とは?
機能期(Performing)とは、チームが統一期(Norming)以前の各ステップを乗り越え、目標の達成に向けて協力し合って仕事を行う段階のことを指します。
この段階では、チーム全体が共通の目標に向けて協力し合って、高いパフォーマンスを発揮します。
チームの中でのコミュニケーションや協力が円滑に進むため、チーム全体のパフォーマンスが最高水準に達します。
この段階では、チームのリーダーシップや決定メカニズムもスムーズに機能し、チーム全体の目標の達成に向けて努力が進められます。
チームビルディングの具体例
チームビルディングの具体的な手法に関しては、以下のようなものがあります。
- ゲーム(ボードゲーム、謎解き、マシュマロ・チャレンジ etc..)
- アクティビティ(BBQ、料理作り、スポーツ、キャンプ etc..)
- ワークショップ(お絵描き、インタビュー、レゴシリアスプレイ etc..)
上記はチームビルディングにおいてどれも有効なものだとは思いますが、チームがどのフェイズにいるかによって、適切に使い分ける必要があります。
たとえば、形成期にBBQをしても当たり障りない会話が行われるくらいでしょう。
最後まであまり相手の価値観などは分からずに終わってしまうかもしれません。
一方で、フェイズ後半の機能期にお絵描きワークショップをしても、無駄な時間を浪費するだけになります。
チームビルディングで最も重要なポイント「形成期」
チームビルディングにおいて、一番大切なステップは形成期で、ここで共通の目標や目的を共有し、チームの趣旨や役割を理解し合ったかどうかが後々のステップに大きく影響します。
形成期に以下の3点が達成できているかしっかりと確認しましょう。
チームメンバー同士が効果的なコミュニケーションを行い、信頼関係を築くことが求められます。
また、共通の目的や価値観を共有することも重要です。これらのことができるようになれば、チームのパフォーマンスが向上することが期待できます。
- チームの共通の目的や価値観を確立する
- チームのミッションや目標を明確にする
- チームメンバー同士の信頼を確立する
これらはチームビルディングを上手く成し遂げ、チームのミッションを成功に導く上で重要な役割を担います。
チームビルディングのコツを掴む=レゴシリアスプレイ
レゴシリアスプレイは、与えられたお題をレゴブロックを使って事由に表現し、自身が作成した完成品にストーリーを付けて話をすることで内側の価値観を引き出す手法です。
チームの共通の目的や価値観を確立するコツ
チームの共通の目的や価値観を確立する上でレゴシリアスプレイが優れている点は、参加者全員がそれぞれの価値観を認め合いながら進められるという点です。
例えば、「3年後に目指したいチームの姿」を個々で作り、それを持ち寄って、みんなでストーリーを考え議論しながら、一つの作品作りをします。
様々な意見から一つに絞るのではなく、全員で作り上げるという手法です。
また、参加者全員が自分の意思で作品作りに関与する仕掛けも重要です。
ビジョンやコンセプト、目標を議論する際、一部の人だけで盛り上がり、声の小さい人、発言しない人の意見が組み込まれずに議論が進んでしまうケースがよくありますが、レゴを用いることで、全員参加型の議論・検討が実現します。
チームメンバー同士の信頼を確立するコツ
レゴシリアスプレイを通してチームメンバー同士の信頼を確立するには、研修担当者のファシリテーションが重要になります。
そもそもレゴシリアスプレイは自身の価値観を一方的に語って終わりではなく、参加者同士で質疑を行うことで発表者の思考を深堀し、更に気づきを深めることが出来ます。
その際、以下の点を注意することで、お互いの信頼関係を形成することができます。
- 制作された作品に対する質問をすること
- 発表者の価値観やアイデアを尊重し、否定しないこと
- お互いの良いところ、強みに着目し、承認し合うこと
- 効果的に「遊び」の要素を盛り込み、楽しく主体的に学ぶを作り出すこと
レゴシリアスプレイのエッセンスをより詳しくお知りになりたい方は、お気軽にお問合せください。