ホーム

タグ: 中小企業診断士

中小企業診断士 理論政策更新研修とは?~制度概要や選び方、口コミを徹底解説~

こんにちは。中小企業診断士の森琢也(LSP×Coaching代表)です。

よく中小企業診断士になりたての方から、
理論政策更新研修の選び方を質問頂くので
本日は、実際の講師観点も交えて、制度概要と研修選びのポイントを解説します。

ちなみに、2020年6-7月現在は、オンライン研修を実施中のため、
この点は要チェックです。

※なお、私が担当する実地研修ではレゴ®シリアスプレイ®を取り入れて実施しております。


<目次>

はじめに

1.中小企業診断士 理論政策更新研修とは
(1)中小企業診断士の資格更新要件
(2)理論政策更新研修の内容
(3)中小企業診断協会に所属しないデメリットはあるか?
(4)実はこんな手もある・・・

2.理論政策更新研修 選び方のポイント
(1)日程優先で選ばない
(2)中小企業診断協会だけを候補としない
(3)座学中心なのか、演習やワークがあるのか?
(4)2020年6-7月の”今こそ”理論政策更新研修を受講すべき理由

3.理論政策更新研修を実施している団体・企業
(1)一般社団法人中小企業診断協会
(2)株式会社実践クオリティシステムズ
(3)株式会社経営教育総合研究所
(4)株式会社あきない総合研究所
(5)株式会社タスクール Plus
(6)株式会社大塚商会


はじめに

現在、私自身が実践クオリティシステムズ社で
講師を務めており、完全に中立的な立場で
この記事を書くことはできません。

一方で、実践クオリティシステムズ社以外でも
2社で講師経験があり、2年連続で平均集客数1位を獲得した経験や、
大手資格予備校の講師も務めている関係で得られる様々な情報もあり、
この記事を通じて、理論更新研修について情報収集している皆様のお役立て頂ければ幸いです。

※もし内容に認識誤りがあればこっそりご指摘をお願いします。

 

 

1.中小企業診断士 理論政策更新研修とは

(1)中小企業診断士の資格更新要件

中小企業診断士の資格有効期限は5年間
その間に、以下の要件を二つ満たすことが求められています。

・専門知識補充要件:理論政策更新研修受講等5回以上
・実務従事要件:診断助言業務に従事等30日以上

いずれも、「等」という文字が入っている点が重要でして
例えば、専門知識補充要件については研修を5回受ける代わりに
論文提出すればOKだったりもします。
(ただ、ほとんどその例を耳にしませんが・・・)

理論政策更新研修は、5年間のうちに5回なので、
毎年1回ずつ受けるのもいいですし、
5年目に慌てて5回受けることも可能です(←たまにお見掛けします)。

実務従事要件についても、「企業勤めなので実際にコンサルしてない!」
という場合、診断協会や実践クオリティシステムズ社で行っている
実務従事・実務補修に参加頂ければ、要件クリアができます。

余談ですが、理論政策更新研修は大体約6000円(税別)/回が相場です。
つまり、5回受けると約30,000円の出費となります。
「高い!」と感じるかもしれませんが、他の国家資格(社労士など)に
比べると資格維持費は驚くほど安いです。笑

 

(2)理論政策更新研修の内容

中小企業診断士の更新要件として、「新しい知識の補充」が
挙げられており、それを行う場として理論政策更新研修が提供されています。

時間は4時間と決まりがあり、内容も「中小企業白書に基づく中小企業政策の動向」と
「最近の診断に関する理論及びその応用」の2つを行うことと定められています。

特に、「最近の診断に関する理論及びその応用」部分が講師の特色・違いが
出る部分であり、ご自身の興味に沿うものかどうか見極めることをおススメします。

 

(3)中小企業診断協会に所属しないデメリットはあるか?

中小企業診断士に合格すると、迷うことの一つが
協会に所属するかどうかという点かもしれません。

私自身は合格時まだ企業勤めだったため、協会に所属して、
「仕事のオファーを得たい」という想いは無く、ただ気になったのは、
「資格更新手続き上、デメリットが生じるか否か」でした。

 

結論を申し上げますと、デメリットはありません!!

 

昔は協会に所属しないと更新研修の日程連絡をもらえないという噂(?)も
ありましたが、今やWEB検索すれば研修日程はすぐわかります。

手続きもWEBで調べられます。どうぞご安心ください。

ついでに、更新手続き以外に協会に所属するメリットについては・・・、
おそらく人それぞれだと思います。
一つ確実に言えることは、ただ所属するだけではダメです。
待ちの姿勢では何も得られないのが中小企業診断士の世界です。
(ちなみに私は10年間一度も協会に所属したことがありません。。スミマセン)

 

(4)実はこんな手もある・・・

実は、理論政策更新研修を受けず修了証をもらう方法もあります。
その方法は・・・、理論政策更新研修の講師を担当することです。

提供される側から、提供する側へ。
お金を払う立場から、もらう立場へ。

理論政策更新研修を行っている団体・企業によって講師採用の手法は
異なりますが、広く門戸を開いている団体・企業もあります。
ご興味があれば、まずは理論政策更新研修の講師に尋ねてみるのも
一つの手段だと思います。

 

 

2.理論政策更新研修 選び方のポイント

(1)日程優先で選ばない

多忙な方ほど、なかなか研修日程を調整することも
難しいかと思いますが、もしご自身の興味に合致しない研修を選ぶと
死ぬほど退屈な4時間“を過ごすことになります。

ちなみに、当然ですが、研修中の居眠りはご法度です。
また、内職(読書やPC操作)もNGです。

もし見つかった場合は、研修修了証がもらえません。
当たり前っちゃ当たり前の話ですね。

 

私が過去参加したある協会主催の研修では、
デカデカと「居眠り・内職禁止」と張り出され
見回りの方が多数巡回していました。

個人的には、取り締まり強化よりも、
「眠くならない研修の提供」に力を入れてほしいなと感じましたが…。

 

 

(2)中小企業診断協会だけを候補としない

実は、診断協会以外の団体も理論政策更新研修を実施しています。
きちんと経産省や中企庁の認可を受けて、正式な修了証発行も行っています。

診断協会主催の研修に参加される方がまだまだ圧倒的多数であり、
1回に300人以上集まる研修もあるようですが、
協会主催以外も選択肢に入れると研修日程も研修テーマも選択肢が増えます。

 

あくまで個人的な感覚・実感ですが、
協会以外の団体・企業が主催している研修の方が、
ユニークで工夫されているケースが多い印象です。
(もちろん、すべてと言うわけではありません。)

 

ちらりと裏事情を話すと、協会以外の団体・企業は、
講師料や会場費をペイして利益を出さなければならないため、
講師選びもコンテンツの磨き込みも必死なのです。。

例えば私の場合、研修に レゴ®シリアスプレイ®のメソッドを
織り込んで、楽しく集中して参加できるコンテンツを作り、
毎回内容をブラッシュアップさせています。

 

(3)座学中心なのか、演習やワークがあるのか?

なかなかわかりづらいところですが、
個人的に重視して頂きたいのは、
研修内容が座学中心なのか、演習やワークがあるのか、です。

みなさまは違うかもしれませんが、
私のような人間はずっと座りっぱなしだとすぐ睡魔に襲われます。

アンケートを取ってみても、座学中心の研修は
参加者評価が低く、退屈であったり眠くて仕方がないようです。

もうすこし真面目な側面でお話をすると、
インプット重視の学習よりもアウトプット重視の学習の方が
学習効果が高いという研究成果もあります。

少し極端に言うと、延々と講師が一方的に話すだけの研修は、
前時代的で学習効果が低いのです。。

ですから、一部の講師は研修を工夫して
参加者を前のめりにする研修を提供しています。

例えば、私の場合、そういった観点を重視して、
ワークや演習の時間を多く取り入れ、
実地研修ではレゴ®シリアスプレイ®も行っています。

(4)2020年6-7月の”今こそ”理論政策更新研修を受講すべき理由

コロナ渦の影響で、2020年3月以降の実地研修は
すべて延期となりました(2020年6月19日現在)。

また、2020年7月31日までの間に更新登録申請が必要な方に対して、
有効期間を6ヶ月間延長する措置を取っています。

 

そんな中で、時限処置として中企庁よりリモートネットワークによる
理論政策更新研修(以下、オンライン研修)の導入が発表されました。

 

私自身、既に一度実施しましたが、
予想以上に参加者から好評で驚きました。

 

特に多かった声は、「移動時間のロスを無くせた」という意見です。

なかにはシンガポールからご参加頂いた方もいらっしゃいましたが
例え東京在住の方であっても、往復で1~2時間のロスは当たり前です。

「時は金なり」といいますが、時間は大事ですよね。

 

一方で、「オンラインの方が集中できた」という声も多くありました。

特に私の研修は、グループワークも多いのですが、
Zoomの機能を活用することで、「会議室のように周りを気にせず
ワークが出来た」という声が多かった点も意外でした。

 

時限制度で今後どうなるのかわからないので、
6-7月のうちにオンライン研修受講がおススメです。

 

ちなみに、7/3日現在でオンライン研修に対応している団体・企業は
以下の通りです(中小企業庁の発表資料より)。

・株式会社大塚商会(外部サイト)
・株式会社実践クオリティシステムズ(外部サイト)
・株式会社 経営教育総合研究所(外部サイト)
・ 株式会社あきない総合研究所(外部サイト)

 

 

3.理論政策更新研修を実施している団体・企業

私も10年近く大手資格予備校で講師をやっていることもあり
改めて各HPを見ると、すべての団体・企業の講師紹介ページに
知人がいるという状況です。

 

とはいえ全員を知ってるわけでもないのですが、
見渡す限り感じることは、協会以外の各団体・各企業それぞれに
実績・評判ピカイチの講師がいます。

実際に私自身、
すべての団体・企業で受講したい講師・コンテンツがあるんです。

というわけで、改めてお伝えしたいのは、
どこの団体・企業と決めつけずに、講師・コンテンツで
研修内容を探してみることの重要さです。

なので、評価観点は極力排して
ここでは概要を2-3行で紹介させて頂きますね。
(口コミを期待されていた方、ゴメンナサイ)

※順番は中小企業庁の資料に準じています。

 

(1)一般社団法人中小企業診断協会
ぜひ、一度はご体験ください。。興味のあるテーマ、講師が見つかると良いかもです。

(2)株式会社実践クオリティシステムズ
※オンライン研修対応中
毎年作り込んでいるケーススタディ形式の実践的なコンテンツに定評があり、リピーターが多いです。
私(森)のみ、コーチングや健康経営の別テーマにて実施しています。

(3)株式会社経営教育総合研究所
※オンライン研修対応中
早稲田出版の関連会社で、TBC受験研究会の講師の方々が中心となっています。
受験時代にテキストでお世話になったことがある方には特におススメです。

(4)株式会社あきない総合研究所
診断士に活躍機会を提供しようという志の下、講師挑戦の門戸を開いています。
ゆえに講師は様々な部分もありますが、多くのテーマから選ぶことが出来ます。

(5)株式会社タスクール Plus
元々、補助金などのセミナーで人気が高くコンテンツもノウハウも充実しています。
振替可能といったサービスや人狼ゲームを用いた研修も特色です。

(6)株式会社大塚商会
※オンライン研修対応中
自社ミッションステートメントの具現化等を掲げて、
理論政策更新研修に取り組まれています。講師は社内外の方で構成されています。

長文になりましたが、
皆様にお役に立てる情報はございましたでしょうか?

中小企業診断士にとって、理論政策更新研修は義務であり、
積極的な気持ちで参加しづらい部分も場合もあります。

しかし、研修によっては横のつながりを深めたり、
将来を左右する新たな出逢いを得る機会にもなります。

せっかく時間とお金を投資されるならば、
よりよい研修を選んで充実したお時間をお過ごしください。

 

 

 

<参考:森担当理論政策更新研修について>

 

 

 

 

 

■2020年度の日程

※一旦、オンライン研修のみ
6/12(金)18:00-22:10
6/27(土)13:00-17:10
7/11(土) 08:30-12:40
7/17(金)18:00-22:10
7/25(土)13:00-17:10

■お申込みサイト

https://www.jqs.jp/kensyu/schedule.html#online

■参加者の声

・オンライン講習は移動などの負担もなく、また講師の話やプレゼンも大きく見やすい。会場講習よりも充実すると思う。
・グループセッションを多用したリモート研修は初めてだったので、ここまでできるとは驚きでした。その点を不安に思っている人に薦めたいと思います。
・リモートで、物理的距離・制約を気にせずに参加できることが非常に魅力的です。自宅で参加できるのは、小さい子どもがいるのでありがたいと感じました。
・ただの座学ではなく、ディスカッションが多いので、楽しめる。コミュニケーションの重要点を丁寧に解説いただける。
・講師の説明、特に資料が見やすい。移動に時間を取られない点が良い。

レゴ®シリアスプレイ®研修事例【MONET Technologies㈱様】

本日は、ソフトバンクとトヨタの共同出資会社MONET Technologies㈱様主催の
イベントにてレゴ®シリアスプレイ®メソッドを用いたワークショップを開催し、
ご好評いただいた事例をご紹介いたします。

 

■イベント概要

日時:2019年7月24日
場所:we work 神保町
参加者:モビリティ領域の革新を目指す企業間連携組織
「MONETコンソーシアム」参加企業の役員・社員の方々
参加者数:約50名

 

■お仕事の経緯

過去、wework 神保町で行った別のレゴ®シリアスプレイ®ワークショップに
MONET Technologies㈱のご担当者の方が参加して下さり、
そこからのご縁でご依頼を頂きました。

弊社の場合、口コミやご紹介でお仕事が拡がっていくことが多いのですが
参加者の皆様にご満足頂き、「ぜひ紹介したい」「うちでやりたい」と
ご縁が繋がっていく仕事を目指しております。

当件もそのような形でご依頼を頂き、とても嬉しく感じました。

↓最初にwework 神保町で行ったワークショップの様子(少人数開催)。

 

■MONET Technologies㈱様からのご要望

最初に、「MONETコンソーシアム参加企業同士のビジネスマッチングをはかるために
ただのネットワーキング(異業種交流会)ではなく、何か工夫を加えたイベントにしたい」
というお話を頂きました。

「それなら絶対にレゴ®シリアスプレイ®で、お役に立てるはず!」
と我々も意気込んだものの・・・、
その後に伺った諸条件がなかなかチャレンジャブルな内容で
内心、少し気後れしたことを覚えています。笑

いくつか差し障りのない内容を挙げると次の通りです。

・ワークショップの時間は合計70分くらい
・参加者は全員初対面。企業の役員から一般社員まで各社1名ずつ参加。
・参加者数は約50名。会場に全員入りきらないため、サテライト会場も設ける

特に、50人と言う人数規模に対して時間の制約が厳しく、これではどこまで
レゴ®シリアスプレイ®の効果を発揮できるか不安もありました。

実際に通常であれば、お断りも検討する内容だったのですが、
私自身が自動車業界出身でその恩返しもしたかったですし、

今回のイベントは、7-9月に全6回開催するイベントのうちの1つであり
我々以外の日程では、広告代理店のD社やGAFAのA社、
外資総合コンサルのA社がゲストスピーカーを務めるとのこと。

いずれも名だたるグローバル企業。

各イベントの効果検証を役員会に報告していく決まりの中で
我々を選んでくださった担当者様のご期待に応えたい、
そんな想いも湧き、研修設計に入りました。

■実際の取り組み

上記の通り、通常のワークショップに比べて難易度が高い案件でしたが
担当者の方々も数回にわたる事前打ち合わせを組んで下さり、
活発な意見交換をしながら、プログラム設計を行っていきました。

やはり問題になったのは、『時間の制約』でした。

打ち合わせの中で定めたワークショップの目的・ゴールに対し、
やはり70分では、到達が難しいと感じられたのです。

参加者同士初対面の中で、アイスブレイクから
レゴのスキルビルディングまで、どんなにスピーディーに進めても
時間内に収めて、参加者満足度を高めることは難しい。

そんな中で、弊社から提案させて頂いた解決案は、
レゴの作品説明やレゴを通じた意見交換を
ネットワーキング(異業種交流)の時間に組み込んでしまう、と言う案です。

MONET Technologies㈱様としては、当初、参加者同士の交流のため
ネットワーキングは1時間確保したいというご意向も強くありました。
しかし、「レゴ作品があることで、むしろ何もないより話が盛り上がる」という
我々の見立てに賛同して下さり、この案が採用となりました。

会場の問題等についても、かなり手厚くスタッフを配置し、
認定ファシリテーターも2名体制するなどして、臨むことにしました。

 

■当日

平日夕方開催のため、想定通り遅刻してくる方もいらっしゃる中、
段取り通りスタッフが誘導を実施。

アイスブレイク、スキルビルディング、個人作品作成・・・

すべて時間通りに進み、
「このグループメンバーで作る、ワクワクするモビリティ社会」
という共有モデルを完成させ、大盛り上がりの中、
発表とネットワーキングの時間へ移行。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さすが、MONET Technologies㈱様というべき、
小型カメラを用いて大画面投影で作品説明を聴きながらの、
ビールを片手に談笑。

おかげさまで、狙い通りに
レゴの作品説明やレゴを通じた
ネットワーキングは大成功となりました。

↓小型カメラを用いた発表風景

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■成果

無事当日を終え、MONET Technologies㈱様と
振り返りMTGを実施したところ、
「他のイベント比較した中でも暫定1位の参加者評価」
との共有頂きました。

我々としても非常に難易度の高い案件でしたが
限界を定めず、挑戦してみるとブレイクスルーも
多いことを改めて再認識ました。笑

何より、お声がけ頂いたご担当者の方、
参加して下さった皆様に満足頂けるサービスを
ご提供できたことが何よりの成果と感じております。

今回のような、異業種交流会のようなイベントでも
短時間で参加者の交流を促進し、成果最大化を図るには、
レゴ®シリアスプレイ®はとても有効だと再認識しました。

■参加者の声

昨日はワークショップに参加させていただき、ありがとうございました。
LSPを通すことで、各人の立場や属性にとらわれず、対話式の
ワークショップでは得られない新たな気付きが得られました。
参加者全員が当事者意識をしっかり持てていると感じました。
是非、弊社部内にも本ワークショップ内容を展開したいと考えております。
(メーカー 30代男性)

今まで体験したことのないワークショップでしたので、
大変楽しくもあり、勉強になりました。
弊社総務部門に本ワークショップを受けたことを伝えておきました。
もしかすると連絡がいくかもしれません。
その際はご対応頂ければ幸甚です。
(リース会社 40代男性)

レゴ®シリアスプレイ®研修事例【保育士・保育園向け】

昨年、職員研修に熱心に取り組む保育事業者様より、
レゴ®シリアスプレイ®の保育園研修をご依頼頂き、
全13カ所にて研修を実施しました。

本日は、保育園・保育士向けにレゴ®シリアスプレイ®を
行った背景・目的と内容や効果についてご紹介します。

 

 

 

 

 

 

 

■レゴ®シリアスプレイ®研修導入の背景・経緯

「保育園落ちた、日本死ね」から火がついた待機児童問題。
急いで施設数を増やすも、働き手となる保育士が不足してしまい、
東京都の効求人倍率は6.44倍(※1)に達しました。

新規採用が困難な状況に加え、「辞めても数日後には次の職場で働ける」
という状況が離職率を押し上げています。

実際、私も2人の子供をなんとか別々の保育園に預けることが出来たものの、
子どもが懐いていた保育士さんが毎年辞めて入れ替わっていく状況を経験中であり、
保育園や保育士の「違い」も色々感じることがあって、とても身近な問題でした。

もともと、美容師と並び離職率の高さが問題視されていた保育士ですが、
マスコミが煽り立て、世間の注目を集めた結果、
保育士の年収や労働条件の見直しが進んでいます。

しかし、本当に賃金や労働条件を見直しただけで
離職率は下がるのでしょうか?

東京都がまとめた保育士実態調査概要(※2)では、
以下のような調査結果が報告されています。

 

 

 

 

 

これ、かなり興味深い資料だと思うのです。

左表は就業中の方が「辞めたいなぁ」と思う理由の順番。
右表は、実際に辞めた方が「辞めた理由」として挙げている項目の順番。

マスコミは「給料が安い」「仕事量が多い」という点を騒ぎ立てるのですが、
離職の最大の理由はそれら2つではなく、『職場の人間関係』だったのです。

ただ行政も、給料や仕事量、労働時間は、保育業界共通の課題と
捉えて対処できるものの、『職場の人間関係』は、
職場ごとの個別課題となり手が打てません。

それゆえに「給料や仕事量」ばかりに議論が集中しているのではないでしょうか。

「給料や仕事量」の改善も当然必要です。
ですが、問題はそれだけでは解決しないということなんです。
この世の中には、給料が高くても離職率の高い企業が多数存在することがその証明でしょう。

今回、この点に着目した、保育事業・保育園運営事業を
展開する企業様とレゴ®シリアスプレイ®研修を実施することになりました。

 

 

 

 

 

 

 

■保育園毎に課題が異なるから、すべてカスタマイズ研修

今回同じ事業者様で13カ所を回ることになりましたが、課題は園毎に様々。
それゆえに、標準プログラムを作って紋切り型の研修を
繰り返し行うわけにもいきません。

研修担当者の方にお願いし、参加者事前アンケートを実施・集計して、
各園の様子や課題感を掴み、仮説を立て、最後に園長先生と相談したうえで
研修の目的と方向性を定めて、研修を実施しました。

ここまでの準備をしたところで、仮説や予想が少し外れてしまうこともあります。
しかし、それは当研修がLIVEであり、参加者主体だからこそ。

「その場で、何が出てくるからかわからい」という
レゴ®シリアスプレイ®研修ならではの魅力でもあります。

大事なことは型通り実施するのではなく、目的に沿って効果を最大化すること。

だから当日の参加者のみなさんの様子を見ながら、
その場で用意してきたプログラムを捨て、柔軟に変更を行います。

 

 

 

 

 

 

 

 

■多くの保育士さんが驚いた理由は、「教わる研修じゃない」からでした。

世間にはあまり認知されていないかもしれませんが、
保育士の方々には年間研修受講日数が定められており、
研修を受ける機会が多くあります。

その多くが知識習得型のいわゆる「教わる研修」です。

しかし、このレゴ®シリアスプレイ®研修・ワークショップでは、
基本的に知識をお伝えすることはありません。

「それぞれの価値観・考え方の違いを知る」
「自分たちで課題を考え、ありたい姿を描く」ということを、
参加者自身に取り組んで頂く機会にしています。

時には、「目の前の問題を解決する具体的な方法を教えてほしい」という声も頂きます。
いますぐ患部に手当てしてほしい、というのが皆さんの本音かと思います。

ただ、例えば肩凝り腰痛を解消しようと患部をもみほぐしても
気休めにしかならない事も多くあります。

なぜならば痛みの原因が骨盤のゆがみだったり、
他に原因があったりするからです。

本気で治癒しようとすると、まずは原因の探求から始めなければなりません。
そして継続アプローチが必須となります。

また、誰かに明示してもらわないと答えに辿り着けないようでは、
またすぐに壁にぶつかります。

まずは、「一人一人が互いを認めあい、一緒に考える」
という組織風土をつくり、そこから方法・手法をのせていく・・・。

そして、常に課題を乗り越えていくチームを作る。

そんなアプローチを大切にしています。

残念ながら、たった3時間の研修・ワークショップでは、
どうしても出来る事や到達点は限られています。

だからこそ、目的やゴールを明確にして、時には絞り込んで、
“これだけは参加者のみなさんの中に残るように”
とプログラムを設計します。

知識やスキルを伝える一般的な研修とは異なり、
沢山考え、仲間と共有し、また考える、そんな時間にします。

場合によっては、「問い」が残り続けて、
参加者にとって、スッキリしない場合もあります。
でも、繰り返しますが、答えを与える研修ではないのです。

「もっと良い保育を目指すにはどうしたら良いだろうか?」
「チームワークを高めるためにはどんな貢献が出来るだろうか?」
簡単には答えの出ないもの。時々で答えが変わるもの。
でも考え続ける価値のある「問い」が参加者の皆さんに残るといいなと考えています。

 

■実際のワーク事例:『たった3部品の作品でも、絆を深め、参加者号泣。』

ある保育園の研修では、
「普段なかなか伝えることのない想いやメッセージを、作品を通じて伝え合う」、
そして「お互いを認め合う」ことを目的・ゴールに、
お互いをLEGO作品で表現しあうワークを行いました。

 

 

 

 

 

 

なかには、写真ように3つのブロックだけで
同僚の方の性格、苦労、頑張りを表現されていた方もいました。

信じられるでしょうか?

たった3つのLEGOブロックで、
同僚の人柄や努力、苦労、悩みをすべて伝えきり、
例えられた本人は感極まって号泣していました。

3部品でも愛情あふれた作品が出来、
普段なかなか伝えられないことが伝えられる、
まさにレゴ®シリアスプレイ®研修の魅力そのものでした。

他人がレゴで自分を表現してくれる、
それを見て「誰かがちゃんと見てくれている、認めてくれている」
そんなことを実感するだけで、職場やチームの見え方も
変わってくるのではないかと思います。

また、ある保育園では、共通ビジョンが必要だということになり、
それぞれの個人作品を組み合わせて、理想の職場像をブロック作品で表現。

・・・とそこで終わらず、
「それを実現させるためには?」ということで
グイグイ質問をしながら、問いかけていきました。

こういった場面で、コーチングのスキル・知識を存分に発揮させ、
参加者の思考を深め、ワークショップの効果を高めます。

ある保育園では、「お互いの意見や考えを受け止める」、
また違う保育園では「話し合いの機会を増やす」という目標が
ボトムアップで決まりました。

結論はありきたりに見えても、そこに至るプロセスで、
メンバー全員参加で一人一人が作品作りを通じて考え、
議論を行ったため、納得感が高まります。