2025/10/31
【祝・日経ウーマン掲載】クック/ビジネスラボ_講師対談
クック・ビジネスラボ講師の堀江がこの度「日経ウーマン10月号」の見開きインタビュー記事に掲載されました!成果を出した人の学びの工夫というテーマで、中小企業診断士試験の秘訣やレゴ®シリアスプレイ®(LSP)についても触れられています。
記事では、中小企業診断士試験「事例Ⅳ(財務会計)」で大失敗を乗り越え、合格を掴み取った驚きの学習法「左手で電卓」の誕生秘話や、なぜ堀江が難関資格に挑戦し続けるのか、その原動力に迫ります。
また、メーカー出身、中小企業診断士、LSP認定ファシリテーター、研修講師という **「4つの掛け合わせ」** を持つ二人が、LSP研修をどのように活用し、受講者の「次の一歩」を後押ししているのか、そのリアルな声をお届けします。経営課題を多角的な視点で見つめるコンサルティングの観点、そして「すごく楽しかった!」と老若男女から支持されるLSP研修の魅力について語り合いました。
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日経ウーマン掲載!中小企業診断士試験の工夫とレゴ®シリアスプレイ®メソッド


森: 今回のブログは対談インタビューという形でクックビジネスラボ講師の堀江さんにお話を伺いたいと思います。堀江さんよろしくお願いします。
堀江: よろしくお願いします。
森: まずはじめに、 今回日経ウーマン10月号の見開きインタビュー記事の掲載 おめでとうございます。
堀江: ありがとうございます。
森: 記事内容は、成果を出した人の学びの工夫というところでしたけれども、主には中小企業診断士試験の内容で、ちょこっとレゴ®シリアスプレイ®(LSP)の内容にも触れられていましたね。他の人のインタビューは1ページなのに、堀江さんだけ見開き2ページでめちゃくちゃすごいですけど、その中でも見てほしいところとか、個人的にこれが一番大事だという点はどこでしたか?
見開き記事で驚き!報われた「左手で電卓」の工夫
堀江: 見開きなのは私自身も驚きで、書店で手に取ってあらためてすごい機会をいただいたんだなと実感しました。見ていただきたいところ、というか私自身が報われたなと思ったのは、左手で電卓を叩くというところでした。勉強仲間からは不評だったんですけど、実は私1回目の受験の時にその0と6を書き間違えて落ちてるって大失敗があって。
森: そうなんですか?!
堀江: そうなんですよ。中小企業診断士試験2次試験の事例Ⅳ(財務会計)の問題って、最初に経営分析の指標に関する計算問題からスタートするじゃないですか。その際に、計算結果の転記を間違えて0を6にしちゃったんです。計算用紙上で。そこから全部計算が崩れちゃって、事例Ⅳで点数を稼げずに結果不合格になってしまうっていう悲しい結果に。もちろん他にもできなかった問題はあったんですけど、それがすごい悔しくて。
森: それは悔やんでも悔やみきれないですね。
堀江: 来年の試験どうしようかなと思っていろいろ考えたんですけど、「1回1回ペンを置くから、わけがわかんなくなっちゃうんだな」っていうふうに思ってそこから電卓を左手で打つことにしたら、電卓から手を離さずペンからも手を離さず計算用紙もずっと見られるようになって、ミスを防ぐことが出来るようになりました。
森: なるほど!ご自身で工夫されたんですね。
堀江: 私としては、「めっちゃいい発明した」と思って、受験仲間みんなに言ったんですけど、まったく誰にも共感されませんでした。苦笑
森: とはいえ、インタビュー記事の中では大きく取り上げられていて、少なくとも雑誌の編集者の方にはちゃんと響いたんでしょうね!
堀江: 中小企業診断士の2次試験事例Ⅳは、本当に時間を費やして対策しました。森さんは資格予備校で長らく財務会計の講師やってらっしゃったから当然に感じるかもですけど、やっぱり電卓1回押し間違えるだけで、すべての努力が吹き飛ぶって、資格試験はすごくシビアだなって思い知りました。
森: いやぁ、本当に資格予備校講師時代に色々な方々を見てきましたが、真剣勝負ゆえに様々なドラマがありますよね。ところで、そもそも中小企業診断士を受けようと思ったきっかけは何だったんですか?
中小企業診断士を目指したきっかけ:経営者との目線を合わせる
堀江: 元々理系でメーカーに入社して、その後転職した会社で、企業経営者の方と接点を持つことが増えたんです。そうした中で、どうしたら自分は経営者の方と近い目線でお話ができるのかな、って、とても考えたんです。知識、経験、いろんな部分で不足しているなかで、それらを少しでも補えるなら、チャレンジする価値があるなって思ったんです。
森: なるほど。受験時代、大変な苦労や悔しいことも多かったと思うんですが、そういった志や想いが支えとなって、合格を勝ち取ったんですね。
堀江: そうですよね。私、今でも覚えてますけど、森さんに初めてお会いしたのは資格予備校の合格祝賀会で、その時私だけ幼い息子を連れてたんですよね。当時は、息子も幼くて、いつも一緒にいなきゃいけない状況だったんです。その時、森さんにすごい話しかけていただいて、息子にもよくしていただいて、そこでレゴ®ブロックを用いた研修の仕事をやってるんですよっていうお話を伺い、「へーそんなことあるんだー」って思ったのが一番最初にレゴ®シリアスプレイ®メソッドを知るきっかけでした。
森: おぉ~。懐かしいですね。息子さんは、体験ワークショップを行ったときにも来てくれましたね。堀江さんは。中小企業診断士合格後も、レゴ®シリアスプレイ®認定ファシリテーターをはじめ、様々な資格に挑戦されていますが、ご自身にとって資格の勉強とはどんなものなんですか?
資格の勉強は「アウトプット練習の良い機会」
堀江: そうですね。資格の勉強って明確にアウトプットしなきゃいけないものが決まってるので、そういう意味ではアウトプット練習できる良い機会と思ってチャレンジしています。いつも,次は何をどういう形で身につけていけると成長できるんだろうか?って考えていて、それに当てはまる資格に挑戦しています。
森: なるほど、必要性を認識して挑戦されているんですね。私も資格予備校の講師をやっていたので、資格勉強自体を否定はしないんですが、アウトプットや資格の活用イメージを具体化しておかないと、何にもつながらないですよね。
堀江: そうですね。実際に使わないとせっかく覚えた知識も忘れていっちゃいますしね。中小企業診断士の資格も合格しただけでは役に立たない気がします。
森: ちなみに、レゴ®シリアスプレイ®(LSP)認定ファシリテーターの資格も、ぶっちゃけ僕はトレーニングを受けて資格認定したからと言って、すぐに企業研修ができるとは全く思ってなくて。
LSP認定と研修スキルは「別」
堀江: 確かに、別ですよね。LSPの認定トレーニングについては,しっかりLSPメソッドをインプットして、自分も体験してっていうことをセットで4日間みっちりやってくれるので、とても濃密ですね。ただ、ファシリテーターとして研修の場の作り方とか、それこそ話し方とか説明がちゃんと伝わるか、研修運営に必要なスキルっていうのはまた別で必要だと思います。
森: 私自身、それまで講師経験をそれなりに積んできたけれど、LSPのメソッドをしっかり理解して、研修を運営できるようになるにはある程度の場数が必要でしたね。中小企業診断士の仲間や大学ゼミの後輩たちにモニターになってもらって、厳しいご意見も沢山いただきながら結構な場数を踏んで、自己研鑽していました。
堀江: LSPみたいにクリエイティブ系のファシリテーターをやる場合、分かりやすい部分で言えば、こちら側のテンションも結構上げ目でやったり、臨機応変な応対が求められたり、細かい部分も含めて難しさがありますよね。私も森さんもLSP以外の企業研修も行っていて、講師としての経験やスキルでカバーしている面も多いかなと思いますね。
森: そうですね、LSPってどんな効果があるのか、どういう理屈に沿っているのかを理解することはできると思うんですけど、醒めた受講者に伝えるのも結構難しいですしね。笑
堀江: それはありますよね。
4つの共通点:メーカー出身、LSP、研修講師、中小企業診断士
森: 我々の共通点でいくと、メーカー出身で企業内の大変さを知り、LSPの資格に加えて、研修講師としての経験があり、中小企業診断士の資格を持ってコンサル業務も行っている、その4点が挙げられますね。この4つの掛け合わせって自分たちで言うのはあれですが、なかなかいないですよね。どれか2つはあるかもですが。この4つの掛け合わせを堀江さんはどう活かしていますか?
堀江: そうですね。コンサル業務で現場の苦労というか,理想はそりゃそうだけど、現実問題そうはならないじゃないですか!みたいな理不尽をたくさん見聞きする。だから、LSPは「楽しく学ぶ」研修であるものの、現場のリアルな声を研修に反映させたり、研修中に代弁したりすることで、一味違った説得力や納得感を加える工夫を心がけています。そうすることで、研修での学びや気づきを明日からのエネルギーにしていただけるよう、研修と業務の接続、具体と抽象の結びつけみたいなものを非常に大切にしています。
森: なるほど。他にもいかがですか?
堀江: あとは、最近は 人的資本経営 というキーワードも良く出てきて、人手不足で、人材の流動性(離職率)も高まっているなかで、LSPで従業員のエンゲージメントを上げていきたいという目的でご依頼いただくケースが増えています。でもそれを一方向から見るのではなく、その企業の経営戦略観点、経済動向観点、先端IT技術の観点、法改正観点、あとはもちろん財務会計観点、これ全部中小企業診断士の試験で学んだ知識や観点ですが、そういったものを動員して、研修先企業の課題を見つめていくことを大切にしています。もちろん、今までなじみのない業界で研修を行う機会もありますが、「あ、こういうことかな?」と勘所が掴めたり、人事部だけでなく経営企画の方からご依頼いただくケースでも信頼を得やすかったりしますね。
LSPは「講師が語る」研修ではない:「触媒」としての役割
森: 話変わりますが、そういえば我々40代というのも共通ですね。意外と40代の研修講師はあんまりいないんですよね。多くの場合、ある程度のキャリアを重ねて、ご自身の経験を語り継いでいこうと研修講師になる方が多いですからね。
堀江: LSPの場合、自分の持っているものを与えていくというよりは、 相手が持っているものを引き出していくというか、レゴ作品を用いて本人も気づいていない価値観や想いを一緒に掘り下げていく っていうプロセスなので、「講師が語る」研修とは違いますよね。研修会場のテーブルをぐるぐる回りながら、「これはどういう意味なんですか」とか、「このレゴの配置に込められた想いはどんなものですか?」と質問を投げかけて、みなさんに思考を深めて頂く手助けをする感じですよね。ちょっと難しくいえば、非言語領域の言語化というプロセスですが、 受講者自身が主体なので、『語る』よりも『場づくり』が求められる気がしますね 。
森: 我々って大まかに言えば研修講師なんですけど、言い替えると・・・、触媒みたいなものですかね?
堀江: 皆さんの内側にあるものを引き出していくっていう点では確かにそう例えられるなと思いますね。
LSP研修の魅力:「楽しかった」の声
森: 最近レゴシリアスプレイ研修を行っていて嬉しかったこととか楽しかったことを教えてください。
堀江: 研修後にブロックを片付けているときに、普通は「さよなら」「さよなら」って言って参加者の方々は帰っていくんですけど、 「すごい今日楽しかったです」 とか 「すごい発見があってよかったです」 と言って帰っていただくことが他の研修コンテンツよりも非常に多いなって思います。それがレゴ®シリアスプレイ®研修の特徴ですね。自分自身が研修を受ける側になることがありますが、「めっちゃ楽しかったな」って思えた研修は数えるほどしかない。「楽しかったです」っていう感想をいただけるのはすごく嬉しいなって思います。
森: 嬉しいですよね。先日、堀江さんが担当された研修の写真を見ても、参加者の方は白髪の方も多くて年齢層高めですが、皆さんめちゃくちゃ楽しそうな顔してますね。
堀江: いやぁそうなんですよ。今日初めて触りましたっていう年配の方も数名いらっしゃったんですけど、他の方に作り方聞いたり、休み時間も熱心に取り組んで下さったり。本当に、レゴ®って老若男女問わないですよね。
森: 年配の受講者の方々が熱心に参加している姿を見ると、研修を運営しながら「僕らも学び続けながら、サービス研鑽を続けて、より良いサービスを提供していきたい」と思いますね。
堀江さん:はい、そうですね。それは本当にそうだと思います。人を育てていくとか、能力を発揮していくっていう要望がますますすごく高まっているなというのを感じるので、人材開発ですとか、定着ですとか、ビジョンの浸透ですとか、もっとたくさんの企業・組織の方々に活用頂きたく、まだまだ活用の領域は広がってきそうだなって思いますね。
今後に向けた抱負:次の一歩を後押しする場づくり
森: それでは最後に、今後に向けた抱負を一言頂いて終わりたいなと思います。
堀江: レゴ®シリアスプレイ®メソッドのいいところは、 すでに自分が持っている良いものを、他の人の質問の力も借りながら発見すること にあると思っています。これからも、一人ひとりが自分の強みや仕事の意味を見つめ直し、新しい気づきや可能性を発見する瞬間に立ち会っていきたいと思います。 多様な考えや想いを、それぞれが自分の言葉で語って、自信を持って前に進める人を増やしたい ですし、そんな次の一歩を後押しできる場づくりを続けていけたらと思っています。
詳細は別記事(レゴ®シリアスプレイ®徹底ガイド、魅力、評判まとめ)