2025/12/04
成功循環モデルが組織を変える──関係の質を高めるためにLSP(LEGO® SERIOUS PLAY®)が効果的な理由
組織の成果は、個々のスキルや制度の整備だけで決まるわけではありません。 職場の“関係の質”が高いチームほど、対話が深まり、思考が広がり、行動の質が自然と高まる——。 この連鎖を示したのが、組織心理学者ダニエル・キム氏が提唱した「成功循環モデル」です。
近年、価値観の多様化やリモートワークの普及によって、職場の関係性は以前より見えにくくなっています。 そのため、いま多くの企業が「関係の質をどう高めるか」という根本的な課題に向き合う必要に迫られています。
本記事では、成功循環モデルの背景と理論を整理しながら、 組織開発の現場で実践的な効果を生み出している LEGO® SERIOUS PLAY®(LSP) を用いたアプローチが、 どのように関係の質を高め、コミュニケーションと協働を促進していくのかを詳しく解説します。
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はじめに:なぜ今、企業は“関係の質”を重視すべきなのか
「チームで議論が深まらない」「心理的に安心して話せる場がない」「部署間の連携が弱い」。 多くの企業でこうした課題が再燃しています。
働き方の多様化・世代間ギャップ・職務の専門性の細分化など、組織の複雑性が増すほど、成果を上げるには “関係の質” が不可欠です。
こうした背景を踏まえ、国内外の組織開発領域で広く参照されているのが、 「成功循環モデル(Success Cycle Model)」 です。
クック・ビジネスラボでは、成功循環モデルの考え方をベースにした研修として LEGO® SERIOUS PLAY®(以下LSP) を用いて、多くの企業のチームビルディングやコミュニケーション改善を支援しています。
成功循環モデルとは──提唱者・背景・企業活用の広がり
成功循環モデルは、組織心理学者 ダニエル・キム(Daniel H. Kim)氏 が体系化したフレームワークです。個人・チーム・組織の変化がどのように成果へつながるのかを説明したモデルとして知られています。
成功循環モデルを構成する4つの要素
- 関係の質(Quality of Relationships)
- 思考の質(Quality of Thinking)
- 行動の質(Quality of Actions)
- 成果の質(Quality of Results)
この4つは独立しているのではなく、“関係の質 → 思考の質 → 行動の質 → 成果の質” と連鎖的に向上していくとされます。
成功循環モデルが重視される理由
- 関係性が悪いチームは、思考も閉じ、行動が保守的になり、成果が下がる
- 関係性が良いチームは、率直な対話・挑戦・協働が自然に起こる
- 組織変革や心理的安全性の向上にも活用できる
といった点が、多くの企業や教育機関で評価されています。
どのような企業が導入しているのか
- 外資系企業の組織開発プログラム
- 製造業の生産性改善プロジェクト
- IT企業のプロジェクトチーム強化
- 管理職・リーダー向け研修
- 新規事業部門やイノベーションチーム
成功循環モデルは 「人と人の関係が成果をつくる」 という組織の本質を扱うため、業界を問わず広く活用されています。
“関係の質”を改善するには、従来の研修だけでは不十分な理由
組織内の対話には、本来以下のような要素が必要です。
- 率直に話せる安全な場
- 否定されない関係
- 思考や価値観の違いを可視化する手段
- 相手を深く理解するための質問
- 共通の目的を共有するプロセス
しかし、座学型の研修やディスカッション形式だけでは、
- 真の価値観が見えない
- 声の大きい人に偏る
- 「伝えたつもり」で終わる
- 初対面だと発言しづらい
という“構造的な限界”があります。
そこで役立つのが LSP(LEGO® SERIOUS PLAY®) です。
LSP(LEGO® SERIOUS PLAY®)とは──背景と理論的根拠
LSPは、レゴ社とスイスのビジネススクール IMD(International Institute for Management Development) が共同開発した、組織開発のためのワークショップメソッドです。
背景には、教育学者 シーモア・パパート(Seymour Papert) 氏が提唱した コンストラクショニズム(Constructivism / Constructionism) という理論があります。
コンストラクショニズム(パパート)の考え方
- 人は **手を動かしながら考える**ことで理解が深まる
- 言語化しにくい価値観・感情・認知が、 **モノを使った表現で可視化される**
- 話し合いよりも、「作品を説明する」方が本質を語りやすい
この理論がLSPに発展し、経営チームの意思決定、組織開発、イノベーション創出など世界中の企業で使われるようになりました。
LSPが“関係の質”を劇的に高める理由
手を動かすことで潜在意識が言語化される
言葉だけでは出てこない価値観や思考が、作品化 → 説明というプロセスで自然に引き出されます。
「直感で選んだパーツに理由があると気づいた」
「普段、自覚していない強みが言語化できた」
という声が多く寄せられています。
全員が平等に参加できるLSPは、発言に偏りが出ない。
- 個人作品をつくる
- 全員が発表する(持ち時間が均等)
- 参加者同士で質問する
- 承認し合う
上下関係や性格差が影響しにくく、 心理的安全性 を自然に高めます。
“質問力・承認力”が育つ
LSPでは、作品に対して質問するため、相手の背景や価値観に興味を持つ姿勢が育まれます。
「オープンクエスチョンで相手を深く理解できた」
「ほめるポイントが自然に見つかるようになった」
といった変化は多くの企業で観察されています。
共同作品がチームの結束を生む
個々の作品を持ち寄り、グループ作品として統合するプロセスは、チームビルディングの象徴的な瞬間です。
「全員の考えが1つの形になることで、共通目標が明確になった」
という声も多くあります。
LSP × 成功循環モデル:企業への導入が増えている背景
成功循環モデルが示す 「関係の質」→「思考の質」→「行動の質」 の向上は、LSPの構造と非常に相性が良いため、
- 新入社員研修
- 部署横断プロジェクトの立ち上げ
- 組織ビジョンの策定
- 管理職研修
- 階層間の関係改善
といった場面で高い効果が期待できます。
実際に寄せられた参加者の声には、
「初対面でも話しやすい空気が生まれた」
「価値観の違いを受け入れられるようになった」
「組織課題に対する視点が広がった」
など、“関係の質”が改善したことを示すコメントが多数あります。
導入事例から見える“成功循環モデルの循環開始点”
新入社員研修
- 承認の文化が根づく
- 心理的安全性が形成される
- チームメンバーの理解が深まる
中堅・管理職研修
- 発問スキルが向上
- 部署間の連携が強化
- 組織課題の深い議論が促される
部署横断プロジェクト
- 視点の違いを尊重できるようになる
- 協働への前向きな態度が生まれる
これらは、“関係の質”が高まった組織に起こる典型的な変化です。
まとめ:関係の質が変われば、組織は自然と成果を出し始める
成功循環モデルが示す通り、組織が成果を生み出すスタート地点は 「関係の質」 にあります。
そしてLSPは、
- 潜在意識の可視化
- 全員参加の対話
- 質問力と承認力の向上
- 心理的安全性の形成
- 協働意識の醸成
といった“関係の質”を高める要素を備えています。
構造化されたプロセスと豊富な理論背景に支えられたLSPは、現代の複雑な組織において、 関係の質を改善するための最適な手法のひとつ と言えます。
お問い合わせ
クック・ビジネスラボでは、成功循環モデルとLSPを組み合わせた企業研修を多数提供しています。
- 内定者研修
- 若手社員研修
- 中堅・管理職研修
- 部署横断チームビルディング
- ビジョン構築ワークショップ
など、目的に応じて最適なプログラムをご提案します。 まずはお気軽にご相談ください。
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